口腔内の乾燥
こんにちは、ルミナス歯科です☀
本日は口腔内の乾燥についてご紹介致します✨
口の中が常に乾いている、唾液(つば)の量が少ない、粘つき・ベタつきを感じる、話しづらかったり飲み込みづらくなる―などの症状を伴う状態が「口腔内乾燥(ドライマウス)」です。
唾液の分泌が低下することで起こります。
唾液は単に「水分があるだけ」ではなく、
• 食物の噛み砕き・飲み込みを助ける
• 口腔内を潤し、粘膜を保護する
• 口内の細菌・歯垢・酸などから歯・歯肉を守る
など、様々な役割を持っています。唾液が少ないとこれらの機能が低下し、二次的なトラブルに繋がることがあります。
主な原因
口腔内乾燥を引き起こす原因は多岐にわたります。
・薬剤の副作用
多くの医薬品が唾液の分泌を抑制したり、唾液を粘性(ねばり)あるものに変えたりします。例えば、抗ヒスタミン薬、抗うつ薬、高血圧薬、泌尿器系薬などです。
・全身疾患・疾患の治療
• Sjogren’s syndrome(シェーグレン症候群)など、唾液腺を障害する自己免疫疾患。
• 糖尿病、アルツハイマー病、脳卒中、HIV/AIDSなど。
• 放射線治療・化学療法(特に頭頸部あたり)で唾液腺がダメージを受けるケース。
・脱水・生活習慣・物理的要因
• 水分摂取が少ない、発汗・下痢などで体液量が減っている。
• 口呼吸(鼻が詰まっていたり、口を開けて眠っているなど)による唾液の蒸発・流出増加。
• 喫煙、アルコール、カフェイン、辛い・塩分の多い食事など。
• 加齢、遺伝的な要因。
症状・見られる変化
口腔内乾燥でよく見られる症状・口腔内の変化には以下のようなものがあります。
• 口の中がベタつく、ネバネバする、くっつく感じがする。
• 舌や口蓋(口の天井)が乾燥・ざらつき・荒れて見える。
• 発話・発音がしづらくなる、飲み込みにくくなる。
• 味覚異常、口臭、口内のヒリヒリ・痛み、口内炎ができやすい。
• 歯の虫歯のリスク増、歯肉炎・口腔カンジダ(口腔内のカビ)などのリスク増。
なぜ放っておくのが危険か(合併症・影響)
口腔内が乾燥している状態を放置すると以下のようなリスクがあります。
• 唾液による歯の再石灰化・酸中和作用が弱まる → 虫歯や根面虫歯の発生がしやすくなる。
• 口腔内の細菌・カビが増えやすく、口腔内感染のリスクが増える。
• 食事・会話・睡眠など日常生活の質(QOL)が低下する。乾燥による不快感、睡眠時の目覚め、口内のひりつきなど。
• 全身的な健康影響も。口腔内の健康状態が悪いと、誤嚥性肺炎や栄養状態低下につながる可能性があります(特に高齢者など)。
対策・改善方法
口腔内乾燥がある場合に、自分でできる対策と、医療機関で検討される治療があります。
自分でできること(セルフケア)
• 十分な水分をまめにとる(ただしずっと水を口に含んでいると逆効果になる場合もあります)
• 砂糖を含まないガムやキャンディを噛む/舐めることで唾液の分泌を刺激する。
• 口呼吸をできるだけ避け、鼻呼吸を心がける。寝る時に口を開けていないか注意。
• 室内の加湿を行い、乾燥環境を改善する。
• 辛すぎる・塩分/酸が強い・アルコール・カフェインの多いものを控える。喫煙を避ける。
• 虫歯・歯周病予防のために、フッ化物入り歯磨き、定期的な歯科受診を継続する。
医療的な対応
• 原因となっている薬があれば、担当医に相談のうえ「唾液を減らす副作用の少ない薬」への変更検討。
• 唾液分泌刺激薬(例:Pilocarpine、Cevimeline)などが用いられるケースもあります。
• 唾液代替品・保湿ジェル・スプレー(人工唾液様の製品)を使う。
• 原因疾患(例えばシェーグレン症候群、唾液腺の疾患、がんの放射線治療後など)があるならば、その治療・管理も必要。
日本で気を付けたいポイント
• 日本では「ドライマウス症候群」として、特に高齢者での訴えが増えています。
• 唾液が減ると、通常少ない部分(歯の根面、歯肉際)に虫歯ができやすくなったり、義歯(入れ歯)使用者では義歯の維持・装着が困難になることも。
• 睡眠中の口呼吸・いびき・鼻づまりがある場合、睡眠時無呼吸症候群との関連も考えられるため併せてチェックすると良いでしょう。
• 薬剤の副作用として「口が乾く」ことが書かれていない場合でも、複数の薬を併用していれば相乗的に唾液分泌が低下することがあります。薬剤リストを整理して歯科医・内科医・薬剤師と相談を。

