こんにちは。名古屋ルミナス歯科です。
本日は、歯ぎしりについてご説明します。
歯ぎしり(医学的には「ブラキシズム(Bruxism)」と呼ばれます)は、無意識のうちに歯を強く噛み締めたり、擦り合わせたりする行為を指します。主に睡眠中に起こることが多いですが、起きているときにも無意識に歯を噛み締めてしまう「覚醒時ブラキシズム」も存在します。
日本人の約8〜15%が睡眠中の歯ぎしりをしているとされ、年齢や性別に関係なく発症する可能性があります。
歯ぎしりの種類
歯ぎしりは大きく分けて以下の3つのタイプがあります。
1. グライディング(grinding)
歯をギリギリと擦り合わせるタイプで、音が出やすく、周囲の人に気づかれやすいです。歯の表面がすり減る原因となります。
2. クレンチング(clenching)
歯を強く噛み締めるタイプで、音は出にくいですが、歯や顎に大きな負担をかけます。日中の無意識のストレス反応としてよく見られます。
3. タッピング(tapping)
上下の歯をカチカチと打ち鳴らす動きです。これも音が出るため、周囲の人に気づかれやすいです。
原因
歯ぎしりの原因は多岐にわたりますが、主なものは以下の通りです。
• ストレスや不安:現代人に最も多い原因の一つで、仕事や人間関係のストレスが歯ぎしりとして現れることがあります。
• 噛み合わせの異常:歯の並びが悪かったり、被せ物が高すぎたりすることで、歯ぎしりが誘発されることがあります。
• 睡眠障害:睡眠時無呼吸症候群やレストレスレッグス症候群などと関連して歯ぎしりが起こることもあります。
• アルコール・カフェイン・喫煙:これらの刺激物質は脳を活性化させ、歯ぎしりを悪化させる可能性があります。
• 遺伝的要因:家族に歯ぎしりをする人がいる場合、その傾向を持ちやすいことが研究で示されています。
歯ぎしりによる影響
歯ぎしりは、ただ音がうるさいだけではありません。以下のような深刻な健康への影響が懸念されます。
• 歯の摩耗や破損:エナメル質が削れたり、詰め物が取れたり、歯にヒビが入ることがあります。
• 顎関節症(がくかんせつしょう):顎の関節に負担がかかり、痛みや開閉時の音が出ることがあります。
• 頭痛や肩こり:歯ぎしりによって顎周辺の筋肉が緊張し、肩こりや緊張性頭痛を引き起こすことがあります。
• 睡眠の質の低下:本人だけでなく、周囲の人の睡眠を妨げることもあります。
対処法と治療法
歯ぎしりは完全に治すことが難しい場合もありますが、以下のような方法で改善を図ることができます。
1. マウスピースの装着
歯科医院で作成してもらえるナイトガードを就寝時に装着することで、歯へのダメージを軽減できます。
2. ストレスマネジメント
カウンセリング、運動、リラクゼーション法(瞑想・深呼吸など)でストレスを和らげることが効果的です。
3. 噛み合わせの調整
必要に応じて歯科医によるかみ合わせの治療が行われることがあります。
4. 生活習慣の見直し
カフェインやアルコールの摂取を控える、睡眠の質を高める、規則正しい生活を送るなども有効です。
5. 薬物療法
重度の場合、筋弛緩剤や抗不安薬が処方されることもありますが、これは一時的な対処に過ぎません。
歯ぎしりは日常生活では見落とされがちな問題ですが、放置すると重大な歯や顎のトラブルにつながる恐れがあります。
気になる症状がある場合は、歯科医院に相談し、早めの対策をとることが大切です。
また、自分自身のストレス状態や生活習慣を見直すことも、歯ぎしり改善の第一歩となります。