〜Tooth Wearって何?〜

〜Tooth Wearって何?〜

 こんにちは〜 名古屋ルミナス歯科・矯正歯科です。

 本日は、近年話題となっているTooth Wearについてお話しします。

 超高齢化社会を迎えた我が国では、Tooth WearはQOLを維持する上で見逃すことのできない重要な疾患で、虫歯、歯周病に次ぐ、第三の歯科疾患といわれています。

 Tooth Wearは大きく分けて咬耗症、摩耗症、アブフラクションおよび酸蝕症の3つに分類されています。

 まず、咬耗は物理的に対合の歯が接触することによっておこるエナメル質や象牙質の物理的損傷で、咬む面や切縁が平坦になることが特徴です。エナメル質は約30年で厚さ1mmほど咬耗するといわれ、60歳以上の日本人の7割は咬耗した歯を有しているとされています。多くの患者さんは咬耗が進行して神経が露出してから初めて受診することが多く、対応が遅れがちになってしまうことが多いです。こういったことにならないよう定期的な検診で歯の状態、噛み合わせの状態をチェックし、咬む力が強い方、歯ぎしり、食いしばりの強い方、歯が削れ始めている方にはマウスピース治療をオススメしております。

 次に摩耗症です。摩耗は強いブラッシングや研磨性の高い歯磨剤の使用など、歯同士の接触以外の要因で歯がすり減る現象です。アブフラクションは咬合力によって歯頚部にひずみが集中し、その結果としてエナメル質が時間をかけてくさび状に欠損する現象です。歯頚部の欠損は犬歯あるいは小臼歯部分を中心として多数の歯にわたって生じることが多く、くさび状や皿状などのさまざまな形態を呈します。

 最後に酸蝕症です。酸蝕症は化学的な原因により歯が溶けるもので、内因性によるものと外因性によるものに分けられます。内因性の酸蝕は、反復性の嘔吐を繰り返す消化器系の疾患(胃食道逆流症)や摂食障害やアルコール中毒等によって起こるものであり、上顎の前歯の裏側面に生じやすいです。また、外因性の酸蝕はpHが低い飲食物によるものが代表的ですが、他にアスピリンやアスコルビン酸などの酸性薬物によって起こるものもあります。外因性の酸蝕の代表的な要因はpHが低い飲食物であり、酸性の飲料や食物を習慣的に摂取すると、歯が酸に暴露される時間が長くなり、エナメル質や象牙質が脱灰傾向に傾く時間も長くなります。日本人が愛飲する主な飲料のpHをみてみると、最も低いコーラが2.2、赤ワインが2.8、黒酢が3.1、スポーツドリンクが3.5と強い酸性を示すものが多く、また飲食物としてはグレープフルーツやレモンなどの柑橘類もpHが低いです。pHの低い飲食物を習慣的に摂取していませんか? pHが低い飲食物ほどエナメル質や象牙質が溶けやすくなり、習慣的に摂取している方は注意が必要です。Tooth Wearの治療に対する成功の鍵は、虫歯治療と同様、早期に発見し、すばやく処置しこれを予防することにあります。

 

 名古屋ルミナス歯科・矯正歯科では虫歯、歯周病の治療のみでなくTooth Wearの治療にも力を入れております。お口の中でご心配なことがございましたら、お気軽にお電話またはホームページからお問い合わせ下さい。